TOEIC満点を取得した作者からTOEIC500点台の人に勉強法をアドバイス

英語の学習状況は当然ですが一人ひとり異なっているものなので、本当はお一人ずつ状況をうかがってアドバイスをさせていただきたい、という気持ちがありますが、マニュアルという一方通行の場ではそれができませんので、この場ではなるべく多くの方に共通して役に立つと思われる対策の事例を一つ掲載させていただきます。

でもしつこいですが、本当は、現在の TOEIC スコアに至った過程というのは一人ひとりあまりにも別々ですし、「こういうやり方はどうも自分にはできない、合わない、やる気になれない」といったような、人それぞれに異なった苦手なこと、こだわりなどもあるかもしれません。

それに、「TOEIC のスコアを伸ばしたいという気持ちももちろんあるんだけど、スコアに見合う総合的な英語力(特に TOEIC ではテストされない、スピーキングやライティングの能力)も同時につけていかないと、仕事では実際に役に立たないから、総合的に英語力を伸ばしつつ、かつ TOEIC のスコアも伸ばすような勉強をしていきたい」という方もたくさんいらっしゃって当然です。また、逆に、「総合的英語力なんてどうでもいい、とりあえず手っ取り早く TOEIC のスコアだけ引き上げる必要がある」という方もいらっしゃるでしょう。

このように、①現在のスコアに至った過程、②一人ひとりの性格・癖(そしてその性格や癖がスコアアップの邪魔をしている場合、それを改めることができるのかできないのか)、③どのくらいの期間でどのくらいスコアを引き上げたいのか(そしてその学習は TOEIC スコアさえ上げれば別にいいのか、それとも総合的に英語力をつけていきたいのか)、といった要素によって、「もっとも有効」と言えるような対策は変わってきます。それはご承知いただいた上で、それでもお読みいただければ役に立つであろう対策の一例として、以下を参考にしてください。

A さん:現在の TOEIC スコアは 500 点台。リスニングもリーディングも同じくらいのスコア。仕事柄英語に触れることはあるとはいえ、事前に大した対策(勉強)をせずに気楽に受けていたのが、あまりスコアが伸びていない最大の原因だと感じている。個人的には、まだまだ自分には語彙力が不足しているし、速読力が足りないと思っている。
(相談に対する私の返答)

大した対策をしないで受けた人にとっての最大の対策は、「試験直前の一週間だけTOEIC の形式で問題を解きまくること」だと思います。
「英語の実力を伸ばす」と考えると、非常に大きな目標に感じられますが、「TOEIC のスコアを上げればいい」と考えると、もうすこし気楽な目標になります。
繰り返しになりますが私の印象としては、「英語の勉強をしたって TOEIC の勉強には必ずしもならない」、「TOEIC の勉強をしたからと言って、英語の勉強をしたとは必ずしもいえない」ということが言えると思っています。

ですので、英語と TOEIC とは別物、くらいに割り切った態度で、普段は英語の勉強をしてください。おそらく現在車内でされているリスニングなどは、十分意味があります
(*注:通勤で使っている車の中で英語のCDを流していらっしゃるそうです)。

単語は英検2級レベルくらいまでのものを一冊入手し、完璧にする努力をしてください。
TOEIC 向けの単語集は、意味もなく難しい場合があるので、単語集の見定め方に自信がない場合には手を出さないのも手です。
私は20歳のとき、TOEIC860点向け英単語集に手を出して、分からない単語だらけで、ぜんぜん征服できぬまま本番を受けて来ましたが、結局スコアは 950 でした。ちなみにその本は植田一三さんの「TOEIC TEST これ1冊で860点突破」というものでしたが、他の TOEIC 高得点者(900点台後半)にきいても、あそこまでは必要ないだろうという意見が多かったです。
TOEIC730 向けの単語集にも手を出しましたが、それもけっこう難しい単語ばかりで手を焼きました。それでも結果は 950 です。ひどいものですよね。あえて著者が強い負荷をかけているともとれるのですが、本番より明らかに難しい単語や CD を聞かせることは TOEIC に対する恐怖心のようなものを植えつけるとおもいます。

このように TOEIC の単語集はすべてあてにならないわけではないですが、当てにしにくいです。旺文社などが出している英検の英単語集はもっとずっとよく的がしぼれているんですけれどもね。
ですのでそのような無駄に難しくて実際にテストの役に立たないものよりは、英検にも使えるし、確実に訳に立つ英検2級程度の問題集が一番良いであろうという結論です。
こういうズレが TOEIC に関して起きてしまっている理由の一つは、TOEIC の場合過去問が最初の3回分しか公表されていないからだと言えます。(そしてその3回分にしても、形式はすでに古いものになってしまったわけですが)
とはいえ、最近出版された新しい(そしてたいていデザイン的にもきれいで、CD付のことがほとんど)単語集は、かなり的がしぼれてきていると実感します。過度に難しい単語を取り除き、本当に TOEIC レベルと言える単語がちゃんと集まってきています。
または大学受験生向けに出されているCD・例文付きの単語集、たとえば桐原書店のデータベースシリーズなどが使い勝手がいいと思います。
おそらく A さんが手を出すべきなのは、データベース4500完成編かと思います。

完成編とは言っても、まだその上に合格編があるので、べつにもっとも難しいレベルではありません。
本当に単語力に自信がなければ、データベース3000基礎編の中身も書店でチェックしておくのもいいかと思います。そして比べて見てください。このシリーズは、CD付きなのに信じられない低価格なので、個人的にとても好めます。
それに熟語まで入っていますので、親切極まりないです。

ちなみにTOEIC用熟語集は、「TOEICのスコアを上げるためだけだったら、こんな熟語必要なわけないじゃん!出るわけないじゃん!」と思ってしまう熟語をがんがん掲載しているかなり最悪なものが多いので用心してください。手を出さないほうがいいと思います。

直前1週間の間は TOEIC と同じ形式の模擬問題集を買って、つらいでしょうができる限り解きまくってください。TOEIC の模擬試験問題集は、全般に、無駄に難しかったり、こんなひねくれた問題出るわけがない、と思ってしまうような問題がどうしても少しは入っているものですので、できない問題が予想以上に多かったとしても過度に気にしないでください。
もちろんいちばん無難な問題集は、TOEIC 公式問題集でしょう。新形式のものもCD付きで発売されていますから、それをやるにこしたことはありません。
一気に全部を解かなくてもいいです。1つのパートごとに解いてもいいと思います。そしてすぐそのパートだけ答え合わせし、復習に入ってもOKです。そして TOEIC の形式に頭と体を慣らしまくってください。マシーンのごとく。

速読力も伸ばせるものなら伸ばすにこしたことはありませんが、それには努力と時間がかかります。それよりはまず、TOEIC の問題だけ速く解ける力、いわば「速 TOEIC力」を付ける方が、スコアアップだけが目的なら、早い、と思います。
その「速 TOEIC 力」をつける第一歩は、とにかく形式に頭と体を慣らすことです。慣れていない状態で受けると、どんなに実力がある人でも、その実力を発揮できずに終わり、むなしい結果になります。ロボットのように淡々と自分をならしていきましょう。

以下、解く際の基本の確認です。TOEIC 以外にも使っていけるテクニックです。すでに試験慣れしている場合は当たり前と思うかもしれませんがもう一度復習しましょう。
・ これなのか、それともこっちか、と考えた末に決めきれず、迷ったら、最初に正しいと思ったほうの選択肢が正しい場合が多いです。
・ リスニングでどうしても答えがわからないときは周りの人の手が動いたときの選択肢を選ぶとやみくもにマークするより正答率がたかまります。
・長文は、設問を見るのが先、文を読むのが後です。設問の選択肢まですべて読む必要はありません(読んでもどうせ忘れるので)。まず最初の設問を見て、それの答のヒントらしき部分を、長文を上から順に読んで探します。それが終わってから、2つ目の設問を見て、その答を、さきほど読み終えた部分から後を読み進めて、探します。
(基本的に設問の答えは、長文の上から順番に出てくることが多いので。もちろんたまには例外がありえますが)
・どれだかよくわからん、というときは、これは絶対違うと思える順に消していきます。
それでも2つ以上選択肢が残った場合は、すばやく当て勘で選びます。もうこれ以上考えてもわからないのにグダグダ悩むと、ただでさえ足りない時間がさらに足りなくなってしまいます。

サブコンテンツ

このページの先頭へ