howとwhatの使い分けで起こりやすい文法的間違い

彼女のこと、どう呼んでるんですか?
× How do you call her?
what と how の区別ですが、「なんとなく、what は『何』で、how は『どう、どのくらい、どのように』みたいな意味でしょ?」と思っていませんか?
まあ確かにそれでうまく行く場合もありますよ。こんな具合ですね。
○ What is this? (これは何?)
○ How was Kyoto? (京都はどうだった?) (*京都旅行に行った友人に)

じゃあ、「彼女のこと、どう呼んでるんですか?」を英語にするとき、どうしますか?これって、別に「彼女のこと、何て呼んでるんですか?」でも日本語として正しいですよね。「どう」だから How ですか?それとも、「何て」だから、What ですか?
そんなふうに、「日本語を英語に一対一で変換できる」と思い込むのは悪いくせです。英語には英語の理屈があって、それに従ってwhat を使うかhow を使うかが明確に決まっているんです。

それがわかっていない人は、いつまでたっても日本語に翻弄されて、日本語英語を話して終わってしまいます。まず、「呼ぶ」って英語ではなんですかね?たぶんこれは知ってますよね、そう、call です。

で、call は動詞なんですけれど、使い方までちゃんと知っていますか?つまり、文型というやつのことです。英語の動詞はどの文型を取れるのかもともと決まっていて、文型ごとに違った意味になるのです。
call は、第3文型のときは「O を呼ぶ」という意味です。第5文型のときは、「O を C と呼ぶ」という意味です。
O とか C というのはわけがわからない、という方向けに、ごまかした説明をすれば、要するに call は①後ろに名詞を1つ書くと、それを呼ぶ、という意味になり、②名詞を2つ書くと、(名詞1)を(名詞2)と呼ぶ、という意味になる、ともともと決まっている、ということです。
「彼女のこと、どう呼んでるんですか?」を英語にするんであれば、call の後にいくつ名詞が必要だと思います?

答えは2つですよ。call (彼女) (彼女の名前) っていうふうに、2つ必要でしょう?彼女の名前が Saki なら、You call her Saki (あなたは彼女を Saki と呼ぶ) という具合です。
でもまあ、この場合は名前が Saki なのか何なのか、わからないわけじゃないですか。じゃあどうしましょうか?
英語では、「分からなくて相手に質問したい項目が名詞だった場合には、what を使った疑問文でたずねる」という基本ルールがあります。分からない名詞の代わりに、what を入れてください。
You call her what. という具合です。もちろんこれだと、疑問文の作り方のルールを破ってしまってるんで、ここから直しますよ!
疑問文では、疑問詞は先頭に書きます。what は疑問詞なんですよ。だから先頭に移します。そして文末には「?」をつけます。すると、こうなります:
× What you call her?
これでもまだダメです。疑問詞を使った疑問文では、その疑問詞が主語である場合以外は、その後ろの部分も疑問文特有の語順にしなくちゃいけないんです。
疑問文では、Do you like sushi? (お寿司は好きですか?)のように、Do you… ? という言い方しませんか?それですよ、それ。ですのでこうなります:
○ What do you call her?
これでやっと正解です。
「英語をしゃべれる日本人って、こんなたいへんなことを一瞬で考えてるの?」って思ったりしますか?
考えてるわけないじゃないですか(笑)。でしょう?こんなの毎回考えてたら時間かかってしょうがないです。会話になりませんって。
英語をぺらぺらと、かつ正しく話せる人というのは、「考えるまでもなく勝手に口がこういう英文作っちゃう」っていうくらいまで、定着しちゃってるんで、一瞬で正しい英語を作れるんですよ。
でも忘れないでくださいね。そういう人たちも、最初は苦労してあれこれ考えないと、しゃべれないし、書けなかった人たちなんですよ。

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